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第6回 Music Creation Awards 2024
レポート

2025.2.16開催


Music Creation Awardsロゴ

『Music Creation Awards』とは?

音楽賞「Music Creation Awards」は、次代を担う若き音楽クリエイターの存在と活躍を社会に広く発信し、彼らの音楽活動とキャリア形成を後押しすることを主な目的として創設されました。

2/16(日)に開催された「第6回Music Creation Awards 2024では、ミュージッククリエーション専攻6期生が「卒業作品」として完成させた1枚のセルフプロデュース・アルバムを披露。

第一線で活躍する様々な業界のプロの審査により、各賞が選出され、表彰されました。
本イベントの様子をお伝え致します! 

第6回 Music Creation Awards 2024

開催概要

【 開催日時 】

2025年 2月16日(日)14:30〜18:00

【 開催場所 】

大阪音楽大学ミレニアムホール

【 出演者 】


露口 綾夏
中西優河
岡田喜暉
Tsuyoshi Tanabe
hina (from Starlit*)
mereo
móide
小林隼人
糸川 美里
sol
秋宗亮太朗
水野璃奈
髙田かなで
飯沼芽唯
Koala Chang

【 受賞者 】

ストリーミング部門 最優秀賞

糸川 美里

糸川 美里
糸川 美里
糸川 美里

ストリーミング部門へのエントリー作品のうち、最も再生されたアーティストに贈られる最優秀賞を受賞したのは、糸川 美里さん。
彼女が制作したアルバム『for him & me.』は、糸川さんによるソウルフルでグルーヴィーなボーカルが冴え渡る楽曲集です。

今回披露された『Do As You Like』は、ストリーミング部門のノミネート作品です。
ピアノの生演奏と共に、ジャズの4ビートが気持ち良くスイングするお洒落な楽曲です。
糸川さんの伸びやかでパワフルな歌声とパフォーマンスは、会場をジャズクラブへと変えてしまいました。

「自分の好きな音楽は、ジャズなどの古い音楽です」という糸川さん。
渡邊特任教授からは、「入学当初は内気な印象でしたが、この作品はこれまでの殻を破ったような印象を受けました」とのコメントがありました。

「好き」をどこまでも追求したその結果、強い「芯」を感じさせてくれる作品だと感じました。

チャレンジング部門 最優秀賞

岡田喜暉

岡田喜暉
岡田喜暉
岡田喜暉

挑戦性の高い楽曲に贈られるチャレンジング賞を受賞したのは、岡田喜暉さん。
今回演奏されたのは、アルバム『HUMANOID』の中から『電気羊の夢』。

岡田さんの指揮によるオーケストラの演奏が始まると、流れるような心地良いリズムと共に鳴らされる不協和音の数々は、聴衆に違和感や戸惑いを感じさせたかもしれません。

しかし曲が進むにつれ、その世界はダイナミックに変化します。最初の戸惑いは好奇心へと変わり、予測不能な展開にどんどん引き込まれました。特にオーケストラ全体が一斉に奏でる壮大なクライマックスから一転してハープのソロとなり、突如訪れる静寂の瞬間には、会場全体が息を飲む緊張感に包まれました。

これまで和声を重視した曲を多く作ってきたという岡田さんですが、今作は敢えてそれを壊していくことに挑戦したとのこと。コンパクトな曲でありながら見事な展開は、まさにチャレンジングでした。

パフォーマンス部門 最優秀賞

sol

sol
sol
sol

パフォーマンス部門の最優秀賞を受賞したのは、solさん。アルバム『心象風景』からの楽曲『星』が演奏されました。

ステージに置かれたグランドピアノをsolさんが演奏し始めた時は、静寂の中でポロン、ポロンと鳴るか弱いメロディでした。しかし徐々に音が加わっていき、やがて世界が大きく広がるような壮大な展開は、まさに絵画的。思わず息を飲むドラマチックな楽曲でした。

ピアノの音が中心にありつつも、巧みにエディットされたシンセサイザーの音や、solさん自らフィールドレコーディングで録音したという音素材が緻密に組み合わされ、自然賛歌というテーマをまとめ上げる様子は圧巻でした。

審査員の加藤裕介さんより、「ミニマルで同じフレーズを繰り返す楽曲なのに、最も心に響きました」との評を受け、パフォーマンス部門の最優秀賞受賞となりました。

プレゼンテーション部門 最優秀賞

水野璃奈

水野璃奈
水野璃奈
水野璃奈

「絵本の魅力が少しでも伝わったら嬉しいです!」

プレゼンテーション部門 最優秀賞を受賞した、水野璃奈さん。アルバム『特急おもいで』は、水野さんの音楽と朗読によって完成された音楽絵本です。

今回はその中から『もう大丈夫』が披露されました。おじいちゃんとの思い出と、少しの後悔。でも、「もう大丈夫!」と前向きになれる、ハートフルなストーリーの楽曲です。

ストーリーの進行とシンクロするように作られたオーケストラの楽曲は、時に壮大に、時に繊細な音を奏で、感情の起伏をより豊かに表現してくれます。
そして何より水野さんの朗読が、優しく耳に入ってきます。

音楽の仕事と共に声の仕事もしていきたいという水野さん。作曲と朗読が見事に融合したパフォーマンスでした。

インストゥルメンタル&サウンドトラック部門

グランプリ

sol

sol
sol
sol

パフォーマンス部門に続き、インストゥルメンタル&サウンドトラック部門でグランプリを受賞したのは、solさんです。

審査員の岡田信弥さんからは「自然という普遍的なテーマに対して、solさんなりの音世界の構築が見事でした」との評がありました。

アンビエントやエレクトロニカ、フォークトロニカといった、ともすれば無機質な音楽ジャンルでありながら、ピアノの生演奏をはじめ、鳥の鳴き声といった自然界の有機的な音が、多くの表情を見せてくれました。

また、音素材のエディットやタイミング、それらを立体的に聴かせるためのミックスダウンも素晴らしく、「この音はどうやって作っているのだろう?」と思わせる手の込んだサウンドでした。

ボーカルアルバム部門 

グランプリ

mereo

mereo
mereo
mereo

「ボーカル力と楽曲のクオリティの高さが特に評価されました」

審査員のRUNG HYANGさんより評され、ボーカルアルバム部門 グランプリを受賞したのはmereoさん。

アルバム『guru guru』には幅広いアレンジの楽曲が収録され、彼女の引き出しの多さを感じさせてくれます。今回はその中から『P4inList』が演奏されました。

エレキギターをかき鳴らして歌うロックテイストのアレンジながら、デジタルを感じさせるサウンドが随所に盛り込まれた楽曲を見事に聴かせるmereoさんのボーカル力は、聴衆を魅了しました。

リリックビデオも彼女自身が制作。平成のレトロ感や昔のインターネットが好きという彼女の世界観は、聴衆にしっかりと伝わっていたように思います。

「皆さんのレベルが高くて、今回は本当に悩みました」

審査員の方々が口を揃えてそうコメントする本イベント。受賞を逃した楽曲であっても、そのクオリティの高さは来場者全員が感じたはずです。

ミュージッククリエーション専攻の学生達が4年間の大学生活の締めくくりとして制作したアルバムと、Music Creation Awardsでのパフォーマンス。
それぞれ違う音楽スタイルながら、表現者として何かを伝える技術は素晴らしいものがありました。その根底にあるのは、4年間の授業で鍛えられた実力ではないでしょうか。

ミュージッククリエーション専攻では、音楽を仕事にした上で20年後も実力派であり続けるための「考えるための基礎力」を身に付けるカリキュラムが用意されています。

音楽制作のテクノロジーは日々進化し、トレンドはあっという間に移り変わります。それはまさに、荒波のようです。
今回のMusic Creation Awardsでは、そんな荒波に向かって船を出す17人の逞しい船頭さんを見たような印象を受けました。

(取材・文 BUBBLE-B)

【 審査員 】

馬瀬 みさき…作曲家

岡田 信弥…株式会社カプコン サウンドクリエイティブ室 ミュージックチーム長

加藤 裕介…作曲家・編曲家

栃尾 恒樹…有限会社プレストーン 取締役 音楽ディレクター・エンジニア

中野 量太…映画監督

RUNG HYANG(ルンヒャン)…シンガーソングライター、プロデューサー

【 主催 】
大阪音楽大学ミュージッククリエーション専攻

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