2020年11月20日(金) @大阪音楽大学 ミレニアムホール
~作品紹介~
水脈とは、船舶の航行に適した、川や海の道筋のことを言います。
山に降った雨が川となりやがて大きな河から海へと変わっていく様、その力強さと躍動感の中にある美しさ、儚さ。またその水脈を船乗り達が突き進んでいく人の生命力や、言葉では表せないモノを、一音一音に込めて作曲しました。
~初演に際して~
自分の届けたい想いや情景を曲に込めることはできても、それを形としてお届けするためには演奏してくださる方々が必要不可欠です。今回邦楽演奏会にて初演をさせていただくという貴重な経験をさせていただき、改めてその大切さに向き合うことができました。ありがとうございました。
~作品紹介~
鳥(明日香)の地は日本の黎明期に大陸から渡来した文化と、独自の発展を遂げた古墳文化の動乱の中心となった地であり、それらは現在、静かな田園風景の下に眠っている。そのコントラストはまさに時間と空間の極を感じさせる浪漫と言えるでしょう。
そうした時空の静と動、現在と始まり、その流れを、あの地で感じた晩夏から初秋にかけての空気感と共に、鮮やかな田園の上空を翔ける鳥の姿に喩えて描かせて頂きました。
~初演に際して~
本格的な邦楽合奏は初の挑戦になる為、インプットと分析を並行しながらの作編曲となりました。各楽器の可能性とロールを体得するという初歩的な課題もありましたが、最終的には言いたいことが言えた楽曲になったのではないかと思います。また、特に演奏家のさじ加減一つで内容が劇的に変わる邦楽器。最初は打ち込みで制作していた楽曲に対し、演奏で命が吹き込まれていく過程は非常に面白いものがありました。素敵な演奏を頂きました邦楽専攻の皆さま、諸々の楽器のご指導頂きました片岡先生、この場をお借りして改めてお礼申し上げます。
【プログラム】
夢殿(作曲:宮城道雄 作詞:佐佐木信綱)
摘草(作曲:菊原琴治)
瀬音(作曲:宮城道雄)
水脈(作曲:池田航大 / ミュージッククリエーション専攻4年)
飛鳥快翔~日出ずる都より来たる~
(作曲:狐野智之 / ミュージッククリエーション専攻3年)