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卒業生紹介 -敷村珠夕-




プロフィール

京都府出身。大阪音楽大学短期大学部ミュージカル・コース卒業。大学在学中に学内の公演に主演、メインキャストで出演する。卒業後はミュージカルを中心に活動中。2021年度の『レ・ミゼラブル』フルキャストオーディションにてコゼット役に抜擢される。2021年に引き続き2024年~2025年も同役にて出演予定。その他の出演作に『WHERE'S CHARLEY? チャーリーはどこだ!』(キティ・ヴァーダン役)、『最高のオバハン 中島ハルコ ナイルの涙』(城ヶ崎鈴々花役)、『ひめゆり』(主演・キミ役)、劇団TipTap『20年後のあなたに会いたくて』(娘役)などがある。


なぜ大阪音楽大学を受験しましたか?
宝塚音楽学校を受験したのですがご縁がなかったので、レッスンに支障がない学部を選んで大学に進学しようと思っていました。そんな頃、大阪音楽大学のオープン・キャンパスに誘われ、ミュージカル・コースのお芝居の授業を実際に見たら大変面白くて、ここで学びたいという思いを強くしました。ミュージカル・コースでもボーカルの個人レッスンがあることも受験を決めたポイントでした。

大学時代はお芝居や歌など学びたいことばかりで、本当に楽しかったです。学校に行けばレッスンがあり、練習室があり…今思うととても恵まれた環境だったと思います。短いスパンでの課題と目標を設定していただけるので、とりあえず次のレッスンまでにそれができるように、と取り組むことができました。

大学で学んだことで役立っていることはありますか?
舞台制作の現場で「こういう動線で動いて、ここでこういうお芝居を」などと指示される中で、今何を求められているかを考える癖が付く事です。それは大学で既存の作品ではなく、オリジナル作品に取り組むことができたからだと思います。台本に書かれていることからヒントを得て、それを体現するということを勉強できた経験が生かされています。お芝居の土台を知っているのと知らないとでは、対応力が全然違うだろうなと実感しています。

1年生の時は先生のおっしゃっていることが分からないこともありましたが、先輩が咀嚼して教えてくれたり、助言してくれる人が周りにいたりして、本当にありがたかったです。「(演じる内容は実際に)経験したことがないことの方が多いから、実体験や追体験を思い出して体現できるかどうか」とご指導いただいたことが今とても役立っています。学生の間に、準備することやトライしてみることを経験できたのはとても大きいなと思います。

どのように役作りに取り組んでいますか?
お客様に作品をお届けするために、「しっかり準備をすること」を大切にしています。お客様に観劇していただく際、技術面で引っ掛かりを持たず、作品に集中してもらえることを目標に準備することを心がけています。

そして台本をもらったらまず自分の役としての目線で見るのではなく、どういうストーリーかを客観的に見て、自分が与えられた役がどの様な役割を担っているかを考え、それから台詞や与えられた条件から役のバックボーンを掘り下げていきます。「技術と想像力を一致させてお客様へ思いを届ける」ということも、大学に行って学んだことです。

ロンドン初演のミュージカル「レ・ミゼラブル」に2021年からコゼット役で出演していますが、その稽古はダメ出しをされるというよりは、「ちょっとこういうトライをしてみよう」という感じのディレクションが多く、ワークショップに近い気がします。初日の前にはプレビュー(試験公演)期間もあり、演出家は初日が目前であっても「こういうやり方もいいんじゃないか」と提案してくださったりして、色々な事に挑戦できる環境にワクワクします。

今後の目標や夢はありますか
出演したいと思っている作品はたくさんありますが、とくに死生観を大切にしている作品や役をやりたいですね。ご縁があったら映像作品にも出演して、舞台のお仕事にも繋げていけたら嬉しいです。

キャスティングやオーディションはタイミングもあるので、色んな作品に出会い、出会った役をしっかり演じ、業界に必要とされるような役者になりたいなと思います。このために生まれてきたかもしれないと思うくらいお芝居が好きなので、お芝居をすることが使命であればいいなと思いますし、使命はこれだと最期に思えるような人生にしたいです。

後輩たちへメッセージをお願いします
当たり前のことですが、「出された課題をやっていく」ことが一番大事です。卒業しても俳優を続けるのなら、あの時ちゃんとやっておけば良かったなって思う時が必ず来ます。どれだけ受け身でいてもこんなに教えてもらえる環境は、社会に出たらありません。レッスンする場所を探したり、先生を探したり…能動的にやっていかないと何もできなくなります。学生時代にそれに気づくのは難しいと思いますが、せめて課題はしっかりやって、俳優としての土台をつくってほしいなと思います。