Vol.9 「ガラスの戦士」を終えて② (2019/04/06)
下記、今回のパンフレット寄稿文から転載(タイトルは変更)する。
本気の創作プロセス
我々はオリジナルミュージカルにこだわる。私が本学で指導を始めた2011年度から毎年オリジナル作品を上演し続け、すでに1時間作品が3本、2時間作品が4本。独りよがりの作品ではなく、奇をてらった作品でもない。演劇の伝統手法に従い、人間の生と業、人生の喜びと感動、それらを舞台に生み出すための作品づくりに我々は心血を注ぐ。学生はその「本気の創作プロセス」に俳優として参加し、「ミュージカル」を学ぶ。卒業生の言う「短大の2年間は実に濃かった」は、この「本気」に関わったからこその感想であろう。
さて今回の「ガラスの戦士」。初めての再演である。だが断じて初演の焼き回しではない。磨きをかけ、進化した作品にしなければ意味がない。楽曲然り、ストーリー構成然り。当然、出演者に課す技術レベルも高くなったが、学生らの奮闘をご覧頂きたい。
DAIONミュージカルは今後このようなグレードアップした再演を積極的に行ない、新作の上演と合わせて「レパートリー・システム」による上演形態を構築していく。その中で、個々の作品におけるドラマ性や楽曲構成をさらに充実させ、子どもからお年寄りまで楽しめる作品づくりを目指す。今後ともご期待下されば幸いである。
末筆ながら、2014年度からご支援頂いている豊中市と、日頃から我々の後押しをして下さる本学連携支援センターに心からお礼申し上げる。
大阪音楽大学短期大学部 ミュージカルコース教育主任
DAION座代表
羽鳥三実広