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Vol.8 「ガラスの戦士」を終えて① (2019/03/20)




「学生の出演とは思えないクオリティの高さ」。ここ数年いただく作品への評価ではあるが、今回ほど多くの方に驚きの声をあげられたことはない。特にプロダクションや劇場関係者は驚嘆されたらしい。「いくら評判が良いと言っても、所詮、大学の卒業公演」の思いがあったろう。ところがとんでもなかったということか。

教育関係の方から寄せられた感想メールも一つ。
「3/9(土)のミュージカル、鑑賞させていただきました。もう本当にすばらしいというか、すごかったの一言につきます。学生があそこまで本気に表現している姿、豊中市とも連携して地域貢献として多大な成果を出していること、羽鳥さんのミュージカルへの熱い想い……お伝えしたいことはたくさんあるのですが……○○市も正直がんばらなければと熱い想いが私も湧きました」。(某市教育センター勤務 43歳男性)

今回の作品。手ごたえは十分だった。
確かに出演者は一部のプロを除いては学生がほとんど。しかし楽曲、照明、衣装が素晴らしい。そして音響チームと振付が実にいい仕事をしてくれた。ここまでスタッフワークが充実すると、たとえ学生主体の出演者であっても、ストーリーやテーマが観客の心にダイレクトに届く。脚本の構成に隙がないのも一因。

最後の演出。あえて幕はおろさず、暗転で終わらせた。舞台監督と考えは一致していた。
舞台に明かりが再び射し、カーテンコールの主役二人が浮かびあがると、客席に戸惑いの拍手が響きだす。―― 何だ、今、見た舞台は?! ―― 感動していて、拍手していいのかどうかも分からない。現実と非現実の相克。そういった態であった。

2011年の本学教授就任以来、八年。同僚らと一歩ずつ積み上げ、ようやくここまで来た。創作スタッフの力は着実に上がっている。
我々はこれからも人を育て(教育)、作品を創っていく(研究)。
音楽大学がミュージカル作品を創り、社会に発信していく。そんな時代が来てもおかしくはない。