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第6回「オランウータン発声」(井上智映子④)


とある日、オーディションを受ける学生たちの音域チェックをすることに。その日驚きの体験をした。

まず、松田メソッドのオランウータン発声※1 によって潜在能力を引き出された学生たちのとてつもない音域の広さ。ほとんどの学生がC6以上の高さが出ていた。その凄さを分かっていない学生たち。まぁ、それが歌唱で使いこなせるかは別の話だが、潜在能力があることが証明された。

そして、音域チェックの列にしれっと並ぶ、探究心の塊の教師陣。関西のノリなのか?一応見てみると、低い声しか出ないと思っていた教員が実はホイッスルヴォイス※2 の持ち主であったりする。羨ましい限り!やはり、面白い学校だ。

※1 松田ひろ子教員により考案された歌唱発声プログラムのひとつ
※2 人間が発することのできる最も高い音域の声(超高音発声)

井上 智映子(講師)

愛媛県出身。徳島文理大学卒業。フルート専攻で大学に入学後、在学中にミュージカル俳優を志し声楽科へ編入。徳島文理大学卒業後は公立中学校音楽教員を経て、劇団四季へ入団(2010~2023)。「ライオンキング」ラフィキ役、シェンジ役、「バケモノの子」宗師役、「ウィキッド」産婆役、「マンマミーア」他、歌番組、CM等にも出演。俳優活動の他、カンパニーのコーラス指導や、後輩育成にも力を注ぐ。

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