上野星矢准教授がフルート三大ソナタを披露 「上野星矢フルートリサイタル」(2021/10/16開催)
10月16日(土)、ザ・カレッジ・オペラハウスで「上野星矢フルートリサイタル」が行われました。ピアニストに岡田奏さんを迎え、フルート三大ソナタが組み込まれた豪華なプログラムが披露されました。
リサイタルは、フリューリング『幻想曲 作品55』で始まりました。フルートとピアノの音色が美しく絡み合い、伸びやかにどこまでも広がっていくような開放感のある響きが会場を満たします。
次に奏されたのは、フランク『ピアノとヴァイオリンのためのソナタ イ長調』。各楽章の個性がコントラスト鮮やかに弾き分けられ、メリハリのある演奏にまとまっていました。心地よいフルートとピアノの対話に聴衆はじっくりと聴き入っている様子でした。
次に奏されたのは、フランク『ピアノとヴァイオリンのためのソナタ イ長調』。各楽章の個性がコントラスト鮮やかに弾き分けられ、メリハリのある演奏にまとまっていました。心地よいフルートとピアノの対話に聴衆はじっくりと聴き入っている様子でした。
ソナタ2曲目、プロコフィエフ『フルートとピアノのためのソナタ 二長調 作品94』は、リズミカルで細かなパッセージが度々登場しますが、いずれも一糸乱れぬ演奏で、デュオの精度の高さが光ります。甘くたゆたう旋律は情緒たっぷりに奏され、確かな表現力にも魅了されました。
プログラムの最後を飾るソナタは、ライネッケ『フルートのためのソナタ「ウンディーネ」作品167』。2人の奏でる表情豊かで温かみのある音色が、この作品のインスピレーションとなったフーケの小説『ウンディーネ』の悲恋の物語に寄り添い、美しくも儚く響き渡りました。しっとりした雰囲気の中、最後のハーモニーの余韻を聴き届け、演奏を締めくくりました。
リサイタル最後には、聴衆の万雷の拍手にアンコールで応え、高揚感そのままに終演しました。