〈レポート〉MB専攻が「Maker Faire Kyoto 2023」に出展
4月29日(土)、30日(日)の2日間に渡り、京都のけいはんなオープンイノベーションセンター(KICK)で開催された「Maker Faire Kyoto 2023」に、ミュージックビジネス専攻(MB専攻)が出展しました。このイベントは、ユニークな発想と誰でも使える新たなテクノロジーを活用した創作物を生み出す「Maker(メイカー)」が集う、メイカームーブメントのお祭り。MB専攻は、太田智美助教が担当する「WEBマーケティング基礎Ⅱ」「音楽テクノロジーⅠ」の授業で、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社との連携で開発・研究された「電子楽器のオーケストラ」を披露しました。今回イベントに参加したMB専攻2年の長谷川舞さんと水野響子さんのレポートで、イベントの様子を紹介します。
≫ 電子楽器のオーケストラってなに?
(DAION Watch「MB専攻が実現する“未来の音楽体験”とは?」より)
MB専攻展示「音大生がつくる未来の音楽体験」
(電子楽器のオーケストラ)
私は29日(土)の後半からの担当で、前半の担当者からの引継ぎがどうなるかと不安もありましたが、説明ができない部分をカバーできる資料なども用意していたため、上手くできました。会場は想像していたよりも規模が大きく、また、子ども連れの家族からいろんな分野に精通する方々まで、大勢の方が参加されていて大変驚いたのを覚えています。他の展示も見ながらMB専攻ブースに向かったのですが、中でも私たちの展示はかなり注目度が高かったように感じました。(水野響子さん)
MB専攻のブースにはたくさんの方が見に来てくださいました。「もうちょっと設置の仕方を工夫して、見栄えを良くした方がいいんじゃない?」「指揮者になって音楽を演奏しているような感じにできないかな」などのアドバイスもいただきました。テクノロジーを駆使したさまざまな展示がある中、音大生が混ざっている光景が不思議で面白かったと思います。(長谷川舞さん)
印象的だった他の展示
歌って照明をコントロール!?
この作品は、制作者の自らの経験から、大人になってから楽器を始めようとするときに挫折するポイントである「音程」に注目して制作されたもの。点灯・消灯の他に、暖色、寒色など計6つの段階の明るさにするための音列があり、音列を正しく歌わなければ部屋の灯りがつかなかったり、暖色にしたつもりが寒色になったりするのです。私は音程がとれるので歌って照明が変わるのは面白いなと思いました。
それと同時にこんな疑問が浮かびました。それは、音程が取れない人がこの照明で音程をとる練習をした場合、結局途中で嫌になってしまうのではないかということです。しかし、この心配も考慮して設計されているのがこの照明。どうしても音が分からない場合には、一度手を鳴らすと最初の音を出してくれます。こうしてヒントを与えてくれるので、挫折せずに続けられそうです。(長谷川さん)
古い電化製品が「電磁楽器」に!
私が一番目を引かれたのは「ELECTRONICOS FANTASTICOS!」(エレクトロニコス・ファンタスティコス!)という、古い電化製品を電磁楽器へと蘇生させ、徐々にオーケストラを形づくっていくプロジェクトです。当日体験できたのは、バーコードリーダーで線の幅や細かさの異なる縞模様を読み取り色々な音を奏でる楽器。さまざまなバーコードや縞模様の服の上でバーコードリーダーを素早くスイングさせたり、模様を動かすことで色々な高さの音が出るという、奏者によって汎用性の高い楽器になっているそうです。
大きめのステージで行われた発表では、前記の楽器の仕組みの説明や、他の家電楽器の紹介、そして最後には実際の演奏を拝見しました。扇風機は光を使ったベースのような楽器になっていたり、ブラウン管テレビから出る静電気をギターアンプに送ることでドラムに近い音が出せる楽器などがあり、とても面白かったです。(水野さん)
まとめ
キリがないほどの展示物の多さに驚きつつ、大半のブースに足を運びました。面白いものにたくさん出会って、ワクワクしっぱなしの「Maker Faire Kyoto 2023」でした。(長谷川さん)
今回「Maker Faire Kyoto 2023」に参加してみて、考え方次第でテクノロジーと発想力があればなんでもできるんだなと実感しました。今回は授業の関係で参加しましたが、この機会がなければこのような場を知らなかったと思います。また行ってみたいと思えました!(水野さん)