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卒業生・原良輔さん(ギター)、ドイツで音楽家として働くということ


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2004年度に短大専攻科を修了し、現在はドイツ在住の原良輔さん。藤井敬吾先生(2023年度退官)のもとで学んだクラシックギターの技術や音楽に関する専門知識を生かし、今年4月にカッセル市立の音楽学校に就職しました。演奏活動との両輪で活躍している原さんから、ヨーロッパでの留学や音楽家としてのキャリアを考えている皆さんの参考になればと、ドイツの音楽学校での仕事についてレポートが届きました!

ドイツで音楽家として働くということ

こんにちは、原良輔です!今日は、ドイツの音楽学校で働くことについてお話ししようと思います。ヨーロッパで音楽家としてのキャリアを考えている皆さんに、私の経験が少しでも参考になれば嬉しいです。

私の背景

まず、簡単に自己紹介をします。私は長崎県出身で、2005年3月に大阪音楽大学短期大学部専攻科 器楽専攻でギターを修了しました。その後、ドイツに留学し、カッセルの音楽アカデミーでフランクフルト音楽大学の教職ディプロマを取得しました。現在は、カッセルの音楽学校で勤務しながら、ジャンルにとらわれずに演奏活動も行っています。

ドイツの音楽学校とは?

ドイツには本当にたくさんの音楽学校があります。市と提携している大きな学校もあれば、個人経営の小さな学校もあります。さらに、個人でレッスンを開業することも一般的です。生徒の年齢やバックグラウンドもさまざまで、色々な人々と出会えるのが魅力です。

採用プロセスってどうなってるの?

音楽学校の教員の募集は、大学の掲示板やVerband deutscher Musikschulen(ドイツ音楽学校協会)のウェブサイトで確認できます。面接や実技試験、指導実技試験が行われることもあり、学校によって採用プロセスは異なります。正社員としての雇用もあれば、フリーランスとして複数の学校で掛け持ちすることもあります。

働く環境と条件

ドイツでは、休暇期間中や休日にレッスンは行われません。年間で約17〜18週の休みがあり、その間も給料が支払われることが多いです(歩合制の場合もありますが)。私の場合、知人の紹介で仕事を得ることが多かったです。良い雇用条件の学校に入るには、運やタイミングも重要です。

学校との提携

ドイツの音楽学校の特徴の一つに、地域の小中高校と提携して講師が各学校に派遣され、レッスンを行うことがあります。生徒たちは学校の授業が終わった後に残り、楽器のレッスンを受けます。このシステムは、日本の部活動に似ています。音楽学校では、個人レッスン、グループレッスン、アンサンブルなど様々な形態でレッスンが行われます。また、学校行事も積極的に催されており、毎年クリスマスの時期には教会でコンサートが開催されます。
【カッセル音楽学校のニュース】https://www.musikschule-kassel.com/news/

留学を考えている皆様へ

留学やドイツの音楽学校で働きたいと考えている方々にとって、演奏技術やメソッドの習得はもちろん重要ですが、それ以上に語学力やコミュニケーション能力が求められます。私は大阪音楽大学でドイツ語の授業を受講しなかったことを非常に後悔しています。また、卒業後もサポートしていただいている恩師の藤井敬吾先生には、感謝の気持ちでいっぱいです。

Instagramで日々の活動を更新していますので、興味のある方はフォローしてください。
こちら▸ @rio88_guitar

皆さんの参考になれば幸いです。ドイツでの音楽活動に興味がある方は、ぜひ一歩踏み出してみてください。
Text & Photo / 原良輔

原良輔(Ryosuke Hara)
長崎県出身。2005年3月に大阪音楽大学短期大学部専攻科を修了後、ドイツに留学。カッセルの音楽アカデミーでフランクフルト音楽大学の教職ディプロマを取得。現在は、カッセルの音楽学校で勤務しながら、ジャンルにとらわれずに演奏活動も展開中。