ラジオ放送、最初の放送音楽

1925年(大正14年)2月、社団法人「大阪放送局」(JOBK,現NHK大阪放送局)が設立され、5月、大正天皇の銀婚式奉祝にあわせて、三越呉服店の屋上に作ったバラック建ての仮の放送施設から、試験放送を行った。

大阪放送局、最初の放送曲となったのは、西天満小学校尋常5、6年生の女生徒33名による「君が代」。そのあとニュースや邦楽などもあり、洋楽は清水谷高等女学校生の奉祝合唱及び独唱、片山静子のピアノ独奏、土屋元子のヴァイオリン独奏などが続いた。

当時はまだミキシングの技術がなかったので、各楽器の音のバランスを調整するために、ピアノやヴァイオリンなどの演奏者を乳母車に乗せて放送室内を移動させながら実験し、各楽器がマイクからどれだけ離れて演奏すればよいかを地図のように書いて、その指示ポイントから演奏を行ったという。

20日間の試験放送を行ったあと、6月1日に仮放送(本放送は局の建物ができた翌年から)が開始された。

ラジオ放送は、大正時代に普及したレコードとともに、海外の著名音楽家の演奏に一般市民がふれることを可能にし、洋楽の普及に大きく貢献することになる。