戦後、花開くバレエ

戦後、一気に公演数が増え、華々しい活動が展開されるのがバレエである。日本を代表するバレエダンサーたちが焦土のなか、一致団結して東京バレエ団としてわが国で初めて《白鳥の湖》を東京、帝国劇場で上演したのは1946年(昭和21年)8月9日のことであった。その《白鳥の湖》は翌年、関西でも上演された。東宝が資本支援したバレエ公演はその後も続々と関西上演をはたすが、第2回公演の《シェーラザード》より東京バレエ団として結集していたバレエダンサーたちはそれぞれが求めるバレエを目指して分派していく。小牧正英、貝谷八百子、服部智恵子と島田廣、谷桃子などがそれぞれの独立バレエ団として個性を競うようになる。そして戦後のバレエ界のめざましい発展は、日本における本格的オペラの上演を可能にしていくのである。

 

1947年(昭和22年)1月13~16日 東京バレエ団公演《白鳥の湖》(大阪朝日会館)プログラムより

なかでも、関西とのつながりが深かったのは小牧正英である。小牧は朝比奈隆とは戦前より旧知の仲(上海バレエ・リュス時代に朝比奈と出会う)であり、朝比奈は小牧を高く評価していた。関西交響楽団と小牧バレエ団は1948年(昭和23年)《コッペリア》、1949年(昭和24年)《牧神の午後》ほか交響曲とバレエを結びつけた《新世界より》《受難》など毎年のように共演を重ねていくことになる。その中には本邦初演のものも多い。

1950年(昭和25年)3月17~19日 小牧バレエ団公演 グランドバレエ《アメリカ》本邦初演(大阪朝日会館)

朝比奈隆指揮《新世界交響曲》 服部良一指揮《ラプソディ・イン・ブルー》ほか 関西交響楽団

プログラム表紙

 

舞台プランを囲んで(同プログラムより)

左から小牧正英、竹中郁、小磯良平、吉原治良

 

《新世界交響曲》舞台面スケッチ 小磯良平筆(同プログラムより)

 

1950年12月8~11日 小牧バレエ団公演《ペトルーシュカ》本邦初演の関西公演(大阪朝日会館)

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第一幕より(プログラム)

 

また、大阪で1937年(昭和12年)に設立された法村・友井バレエ団による近代バレエも関西交響楽団の演奏で公演がなされている。

1950年10月28、29日 法村・友井近代バレエ団公演《タイス》《雪女》(北野劇場)

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